「地域共生社会」づくりを考えるシンポジウム

■「地域共生社会」づくりを考えるシンポジウムに参加してきました。

「地域共生社会」とは、 厚生労働省が今後の施策の基本 にしている考え方で、「制度・分 野ごとの『縦割り』や「支え手」 「受け手」という関係を超えて、 地域住民や地域の多様な主体が 『我が事』として参画し、 人と 人、人と資源が世代や分野を超 えて『丸ごと』つながることで、 住民一人ひとりの暮らしと生き がい、地域をともに創っていく 社会」と定義しています。
平成28年には、「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部が設立され、各種施策がスタートいたしました。
「地域共生社会」の実現に向けて(厚生労働省)

我孫子市でもこの地域共生社会の実現に向け て、地域住民や一般企業、NPO 法人、介護・福祉活 動法人、行政等、多様な主体の協働によるまちづく りが求められています。 住み慣れた地域の中 で、誰もが人権を尊重 され、安心して暮らす ことができるよう、制 度やサービスの充実と ともに、地域の住民同 士が支えあう。 そんな我孫子であるためにはどうしたらよいので しょうか?
令和2年2月6日に、我孫子市民プラザホールにてあびこ市民活動ネットワーク」が主催し、我孫子市と我孫子市社会福祉協議会の後援による「地域共生社会」づくりを考えるシンポジウムが開催されました。
「地域共生社会」の考え方を先取りし ている事例の紹介などをもとにパネルディスカッションを通じて事例をもとに我孫子の福祉を知り市の関係部局などと意見を交換し、 今後の我孫子市の地域福祉について一緒に考えていくというものです。
一人ひとりが生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らしていく包摂的コミュニティ=「地域共生社会」、ソーシャル・インクルージョンを、市民と行政が意見を交わしながらいっしょに考えていこうというディスカッションに、60名以上の方が参加されました。
パネラーは藪野さん(高齢者支援課)、松本さん(社会福祉課)、楠美さん(障害福祉課)、耕納さん(こども発達センター)、森山さん(市民活動支援課)、横山さん(社会福祉協議会)、進行はあびこ市民活動ネットワークの吉田さんが努めておられました。

ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)=社会的に弱い立場にある人々をも含め市民ひとりひとり、排除や摩擦、孤独や孤立から援護し、社会(地域社会)の一員として取り込み、支え合う考え方のこと。「社会的排除」の反対の概念


■社会福祉課 松本さんの基調講演
「現在見えてきている問題点としては、
福祉の制度やサービスは様々ありますが、隙間からこぼれている人達がいます。
個々の制度を作った側が「支援できる、できない」をジャッジしているので、その枠からはみ出たケースには対応しきれていない現状があります。
そんなケースを埋め戻してしまうと、二度と出てこなくなり(相談を諦めてしまい)、8050(親が介護状態になってから引きこもりの子を発見)まで放置されてしまいます。
隙間を埋めるための3つの柱が必要です。

  1. 断らない相談支援体制
  2. 参加支援(社会とのつながりを維持・支援する仕組みづくり)
  3. 地域の支え合い(地縁・血縁にプラスして国・市民・行政・NPO・企業などみんなが相談の入口としてのセイフティネットとなり、出口まで伴走し続ける社会)

LGBT、アスペルガー、統合失調症、高次脳機能障害、引きこもり、不登校など、外からは見えない生きづらさに対する偏見や差別を取り除き、我が事として学び合い向かっていくプロセスが大切です。行政も課を横断したワーキングチームを作り、ライフステージごとの隙間を埋める仕組みづくりを考えていきたいと考えております。」

なお松本さんは、地域共生社会について「平成30年度第2回我孫子市健康福祉総合計画推進協議会」にてお話されておりますので、興味のある方は以下をお読み頂ければと思います。
平成30年度第2回我孫子市健康福祉総合計画推進協議会会議概要

■パネルディスカッション
基調講演の後、就労移行支援事業所「エール我孫子」の関口さんとあびこ市民活動ネットワークの吉田さんからそれぞれ事例紹介がありました。
障害者手帳を持っている人は制度の支援を受けられるけれど、引きこもりの人はそれがない点や、事例者の幼少期からを振り返り、どの時点でどんな支援ができただろうか、という問いかけなどに行政側からの説明がありましたが、相談を受ける側のアセスメント力も問われる難しい問題があったり、根気のいる取り組みであることが実感されました。
ただ、実際の現場で支援事業に取り組む若者や行政担当者の使命感と熱意を強く感じることができ、これからに期待していきたいと思いました。

■市の取り組み、相談・支援窓口について
「地域共生社会づくり」について今後の市の健康福祉総合計画 「生き生き あびこ しあわせプラン」に反映していくのではないかと思われます。
市の健康福祉総合計画とこれまでの取り組みの詳細はこちら

【我孫子市内の相談・支援窓口】

  • 我孫子市こども発達センター:成長や発達に心配のある未就学児が対象
  • 教育研究所:学童期の子供が対象相談員による相談事業、いじめ・悩みホットライン「千葉県スクールカウンセラー」「心の教室相談員」適応指導教室「ヤング手賀沼」など
  • 障害者まちかど相談室:障害者やその家族等「我孫子地区」「天王台地区」「湖北地区」「新木地区」「布佐地区」の5か所
  • 学習支援事業(夜間中学)
    1)布佐ステーションホール 毎週月曜日 午後6時から午後8
    2)手賀沼のうなきちさん家 毎週木曜日 午後6時から午後8
  • 高齢者なんでも相談室:介護保険でカバーできない相談
    「我孫子地区」「我孫子北地区」、「我孫子南地区」、「天王台地区」、「湖北・湖北台地区」、「布佐・新木地区」の6か所
  • 心の相談 障害福祉支援課(市役所西別館2階 )
  • 生活相談 社会福祉課(市役所西別館2階 )